住宅ローン審査では、事前審査時に個人の信用情報に対する審査があります。クレジットカードでの滞納歴があると、ここで落ちてしまうことも。「事前審査で否決になってしまったが、心当たりがない」「数年前にクレジットカードでの滞納歴があるが、現在もブラックリストに入っているのかを確認したい」などについては、個人でも調べることが可能です。今回はその方法について解説します。
「信用情報」とは?
信用情報とは、クレジットやローン契約に紐づけられた個人の契約内容、返済状況、残債額など、客観的な取引事実として登録されているものを指します。過去にローン返済の延滞・滞納などがあった場合はその情報が記録され、いわゆる「ブラック」になってしまっていることがあります。
なお、信用情報には人種や思想、犯罪歴などは含まれません。あくまで客観的な事実に基づく「個人の信用」の情報となります。
クレジットカードの信用情報は「CIC」で開示請求ができる
信用情報機関には、消費者金融の情報を取り扱う「JICC(日本信用情報機構)」、銀行ローン情報を取り扱う「JBA(全国銀行個人信用センター)」などがありますが、ここではクレジットカードや割賦情報などを取り扱う「CIC(株式会社シー・アイ・シー)」を紹介します。
「CIC」とは、クレジット会社の共同出資によって設立された信用情報機関のことです。CICにはクレジット会社などの加盟会員がおり、それぞれの情報を収集し、照会に応じて情報提供を行なっています。
CICには各クレジット会社のほか、銀行、保険会社、保証会社、携帯電話会社なども加盟しています。個人の信用情報はこれらの加盟会員が収集し、クレジット会社からの照会依頼に応じて情報提供を行なっています。
「自分の信用情報について確認したい」という場合には、CICに情報開示依頼を行うことで個人でも「開示報告書」による確認が可能となっています。開示報告書には、CICに加盟しているクレジット会社などとの契約状況、申込状況などが記載されています。
なお、開示にかかる費用は1,000円(窓口での開示の場合は500円)となります。
情報開示の方法は3種類
CICの情報開示の方法は3種類あります。
- インターネットでの開示
- 郵送での開示
- 窓口での開示
特に問題がなければCICのホームページからインターネットでの開示がおすすめです。スマートフォンやPCがあれば、その場ですぐ開示報告書をダウンロードして見ることができます。※サービス提供時間は毎日8:00~21:45までなのでご注意ください。
開示報告書のポイント
開示報告書を取得したら、必ず確認すべきポイントは2点あります。
まずは[26.返済状況]です。
ここに「異動」と書かれていた場合は事故情報が登録されており、「ブラックリスト」に入っています。ローン審査をはじめとした信用情報を利用する審査に極めて通りづらい状況になっているということです。
そして最下部にある<入金状況>も確認してください。
月ごとの入金状況が記録されており、「$」または「-」または「空欄」であれば問題ないのですが、それ以外であれば何らかの問題があったことが示唆されます。
$:請求通りの入金があった→問題なし
P:請求額の一部が入金された(※リボ払いであれば問題ないが、あまり続いていると要注意)
R:利用者以外の入金があった
A:利用者の事情で入金がなかった
B:利用者の事情とは無関係の理由で入金がなかった
C:入金されておらず原因も分からない
ー:請求もなく入金もなかった→問題なし
空欄:クレジット会社から情報の更新がなかった→問題なし
その他、開示報告書の詳しい見方についてはCICのホームページ内にある「開示報告書について」を確認してください。
ローン審査に通らない時には確認しておくのがベター
いざ、家を買おう!と決意して住宅ローンの審査をしたら否決になり、過去の滞納歴が発覚した…ということはよくある事例です。過去にクレカを滞納した記憶がある、記憶はなど不安がある場合にはこの方法を覚えておくと良いでしょう。